劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

screen104 チェ 39歳別れの手紙

 事実の再現のみで構成しようとしたゲバラの失敗  公式サイト

 原題は「CHE PART TWO」と、いたってシンプル。
妙に凝った長い邦題を付けられると、窓口で券を買うとき言いづらくて困ります(笑)。

 それはともかく、この映画、前編に引き続き、
ゲバラのことをよく知らない者にとって、やっぱり分かりづらいです。
ボリビアでのゲバラの悲劇的最後を描いているのですが、
記録として残っているゲバラの行動を極力忠実に再現しようとしているようで、
このとっつき難さは、歴史を学ぶのに直接文献にあたっているようです。
それでもゲバラのボリビアでの苦難と失敗は伝わってきました。

 共闘するはずだったボリビア共産党が協力を止めたことで
ゲバラの革命はのっけから躓きます。
 ゲバラはキューバ革命と同じように、農村部にゲリラの拠点を築き、
勢力を拡大していこうとしますが、
肝心の農民は政府側の情報操作でゲリラを恐れ、協力しません。
次第に追い詰められていくゲバラ達。

 ゲバラは厳格な人だったそうです。
前編のラストでは、革命成ってハバナに向かう途中で
浮かれてオープンカーを乗り回す兵を叱責するエピソードがありました。
 そんなゲバラの姿に私は「ワイルド・スワン」に描かれた
著者ユン・チアンの父親を思い出しました。
ユン・チアンの父は中国共産党の初期からの筋金入りの党員で、
共産主義に根ざした理想家でした。
権力を持つと親族で利権を抱え込むのが当たり前だった中国で、
彼は一切、親族をえこひいきするような事をしませんでした。
党幹部だから送迎車が使えるといった、
特別待遇を与えられるのを嫌っていました。
その厳格さゆえに身内からは恨まれるところもありましたが。。。
 搾取のない、真に公平で平等な社会を作る、
ゲバラもそんな理想主義を抱いて行動した人だったようです。
高い理想を革命というラジカルな手法で実現しようとしたゲバラが、
悲劇的最後を遂げるのは必然だったのかもしれませんが、
その理念がとても高潔なものだっただけに、より悲劇的に見えるのでしょう。
                                 (☆☆)
[PR]
by am-bivalence | 2009-02-24 22:27 | 伝記 | Comments(0)