劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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screen15 ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 スペシャル・エクステンデッド・エディション

 原作のイメージに忠実に造られた、映画の新しい指標  公式サイト

スターウォーズ旧3部作の完結編「ジェダイの復讐」が公開されたのは1983年でした。
タイトル「ジェダイの復讐」を巡るゴタゴタについては、公開前話題になりました。
タイトルが「Revenge of the Jedi」から「Return of the Jedi」に変わったとき、
ルーカスも『指輪物語』の影響を受けていたことが判って、興味深く思ったものでした。
 そう言えば、冒険によってルークは右手を、フロドは指を失います。
かれらが冒険により、もう元には戻れなくなったということの象徴でしょうか。

 原作「指輪物語」の読後感は"過ぎ去ったものへの哀悼"でした。
フロドたちの活躍は最終的には過去の伝承として語られ、
アラゴルンたちのその後も歴史として追補に記述されています。
トールキンは神話などの文献研究から、消えて今は無いものに思いを馳せていたのでしょう。
あるいは、大戦で犠牲になった人々を思ったのかもしれません。
 どんなに偉大な功績も、事を成し終えて歴史となると現在から離れていき、
人の記憶の隅に追いやられていくものなのです。
人は今を生きているのですから。
 映画も、サウロンを倒し ただ大団円で終わるのではなく、
冒険によって元の生活に戻れなくなったフロドが中つ国を去るまでを
哀感を込めて描いています。
 あくまで原作のイメージを大切にした作り方で、
エモーショナルな面では三部作中一番です。
(エオウィンが山瀬まみだったのが、残念なんですが。)

 スペシャル・エクステンデッド・エディションは4時間をゆうに超えていて、
三部作中唯一、休憩の入るものでした。
追加されたシーンは、サルマンの最後、死者の道から帰還し船に乗り込むアラゴルンたち、
ガンダルフとナズグルの対決、エオウィンの治療とファラミアとのシーン、
黒門での交渉、オーク部隊に巻き込まれるフロド達、といったところです。
これと比べると劇場公開版は、映画のキーとなるシーンが少なからずカットされており、
劇場公開用に時間を短縮するのにかなり苦労したのが見て取れます。

 今回三部作を見直してみて、初見の印象以上に
良く出来た映画だったことを再認識しました。
今後も、「ロード・オブ・ザ・リングよりも」とか、「ロード・オブ・ザ・リングみたいな」と
表現される、指標映画であり続けるのではないでしょうか。
                               (☆☆☆☆)
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by am-bivalence | 2007-02-25 22:04 | ファンタジー | Comments(0)