劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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intermission4 幻の名曲

 最近、心に残る映画音楽がありません。
以前は「太陽がいっぱい」「ドクトルジバゴ」「ニューシネマパラダイス」
「007」「スターウォーズ」「インディージョーンズ」など、
その曲を聴けば映画を思い出す、
映画を思い出せば、テーマ曲が浮かんでくる、
そんな映画音楽がありました。
と言うより、名作には往々にして印象的な映画音楽があったんです。

 昨日、都心をぶらぶらしてたら偶然、
「ブラザー・サン シスター・ムーン」
の廉価版が出ているのを見つけてしまいました。
 「ブラザー・サン シスター・ムーン」は、私としては珍しく、
音楽が好きになって観た映画でした。
ただ、サントラ盤に恵まれていないので、
私の中では幻の名曲だったのです。
 衝動的に購入し、鑑賞するためにいそいそと家路を急いだのでした。

 「ブラザー・サン シスター・ムーン」は
13世紀イタリアの聖フランチェスコの物語です。
資産家の息子だったフランチェスコは
戦争で心身ともに傷を負います。
精神的に不安定になっていた彼は信仰に目覚め、
親の資産を捨て、富を否定して、清貧の生活をしながら
廃墟になっていた教会の再建を始めます。
最初、彼の変化を笑っていた仲間も、次第に彼の思想に共感し、
供に共同体生活を始めるのですが。。。

 はっきり言ってこの映画、一般の人が見て
面白いものではないかも知れません。
 聖人が主人公なので、非常に宗教的ですし、
製作当時の世相、ベトナム戦争後遺症、反体制、
ヒッピームーブメントの影響が色濃く見られます。
ただ、フランチェスコの訴える清貧の思想は、
物が溢れ、物欲を刺激され続ける今、傾聴に値するような気がします。

 それはとにかく、ドノヴァンの歌う主題歌は美しいメロディで、
その詩は無垢な信仰心がこもっています。
 私は一般的な日本人と同じ、無宗派ですが、
穏やかな自然の中にいると敬虔な気持ちになり、
この曲が浮かんでくることがあります。

 うららかな春の日差しの下で、満開の桜を見上げる時、

 朝のなだらかな草原を、密かに咲く花を見ながら散策する時、

 夏山の稜線を、遠くの山並みを眺めながら澄んだ空気を呼吸する時、

そんな時は、周りに人がいないことを確かめてから、
穏やかな気持ちでこの曲を口ずさんでみるのです。

 ”ブラザー・サン、シスター・ムーン
 私はなかなかあなたの姿、調べに気づきません
 自分の悩みでいっぱいなのです

 ブラザー・ウインドー、シスター・エアー
 私の目を純粋で正しくに見れるよう、開いて下さい
 周りの輝きが見れるように

 私は神の創造物、その一部です
 神の愛が心の中に目覚めていくのを感じます。。。”

詩の「神」を「自然」に読み換えれば、素敵な自然賛歌になるじゃないですか。
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by am-bivalence | 2007-03-11 12:15 | 人間ドラマ | Comments(0)