劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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screen19 ラストキング・オブ・スコットランド

 暴君を造ったのは誰か  公式サイト

 かつて、フィリピンのマルコスを後ろ盾していたのはアメリカでした。
オサマ・ビンラディンをアメリカが援助していたのは、
アフガニスタンに侵攻したソ連に対抗するためでした。
 イディ・アミンはイギリス、イスラエルに支援されて
クーデターによりウガンダ政権に就きます。
国民に広く支持されて始まったアミン政権も
影で行われていた敵の粛清がエスカレートしていき。。。

 本作品が注目されたのは、なんといってもアカデミー主演男優賞をとった
フォレスト・ウィテガーの演技でした。
 「人食い大統領」アミン(本当はアミンは菜食主義で、
鶏肉ぐらいしか食べなかったと言います)を、
人間的魅力も持った人物として、存在感たっぷりに演じています。
ただ、好人物に見えたアミンが、権力を得て暴君になっていく過程が
もう一歩踏み込んで描けなかったように思います。
(これは俳優のせいではないのですが)
 全編、粒子の粗いフィルム(16mm?)で撮影されていて、
低予算映画であるのが分かるのですが、
こんなマイナーな映画でも主要アカデミー賞を得られたのが
ちょっと新鮮ではあります。

 この映画、本当の主演はアミンの主治医となる
スコットランド出身の青年医師なんですが、
この男がどうしようもない愚かな若者にしか見えず、
私には感情移入できませんでした。
 彼は最初、農村での医療活動に来て、この国の貧しさは知っているはずですが、
アミンの演説に心酔して、プールサイドでパーティを繰り返すアミン一派に
違和感を抱きません。
裏切り者とみなされた人物が次々と粛清されていくのに恐怖しても、
下半身のだらしなさで背信行為に及びます。
そして、そのことで自分が抜き差しならぬ事態になっているという自覚が無い。
 最後に残酷な報いを受けても、私が同情できたのは、
彼を助けるために巻き込まれた同僚の医師の方でした。

 最後の空港売店の場面で、アミンと青年医師の交わす会話は
互いを的確に批判しています。
稚拙な能力しかないまま権力を握った人間の愚行、
それをパワーゲームとして安直に利用し、うまく行かないと切り捨てようとする先進国。
この構図は今も変わらないように見えます。
 「スコットランド最後の王」が、本当に最後であることを祈ります。
                                  (☆☆)
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Commented by mellowww at 2007-03-23 00:36
はっきり言って、わたしが観ない映画のひとつですが、何なんでしょう。なんか興味が…。

わたしの映画の幅を広げて頂いて感謝してます(^o^)/
Commented by am-bivalence at 2007-03-24 00:04
 そのポジティブ・シンキング、すばらしい(笑)!
mellowwwさんって、仕事もそんな感じでバリバリやってそうな。。。
 たぶんmellowwwさんは興味の無い映画だと思っておりました(笑)。
私もアカデミー賞を取らなければ注目しなかったと思います。
早く観ないと、すぐ終わってしまいそうで。。。正直、無理して観る映画ではないと思いますよ(笑)。
 最近、政情不安定なアフリカを舞台にした映画が多いですね。
ディカプリオの「ブラッド・ダイヤモンド」も、実は今からちょっと楽しみにしてるんですが。
Commented by mellowww at 2007-03-24 00:59
褒めすぎ!(笑)
好奇心一本で生きてる人間ですから!!(^o^)
全く、興味ない映画ですね~、おっしゃる通り(苦笑)

「ブラッド・ダイヤモンド」は映画館で予告を観て、
わたしも実は気になっています。

「あなたも知らないうちに、そのダイヤを身に付けているかもしれな・・・」
こんなナレーションなかったですか?

・・・こわって思いました。婚約指輪しか持ってないけど(笑)
Commented by am-bivalence at 2007-03-24 13:48
よくコピー憶えていましたね。
 私はダイヤには全く縁が無いんですが、
ダイヤの原石がゲリラ等の資金源になっていることは、
「ロード・オブ・ウォー」でも出てきました。
世界のダイヤモンドの流通は、
De Beers社でほぼ独占されているそうですね。
ダイヤ業界って何か怪しげな匂い、プンプンです。
あのコピー、とってもリアルに聞こえます。
Commented by mellowww at 2007-03-25 00:30
ほんまに、ここに来ると勉強になります。
自分が賢くなったな、と毎回錯覚を起こしています(笑)

あのコピーで、あんまりスキじゃないデカプリオが出てるけど、
観よっ!て思いましたもん。

知らない世界ですね~
Commented by am-bivalence at 2007-03-25 12:05
 ちょっとうんちく多いですか。
うんちく垂れるのはオヤジの使命と思っていますので(笑)。
 ディカプリオはとにかく、私はジェニファー・コネリーが気になります(笑)。
ちょっと年齢がいったように見えますが、瞳の魅力は変わらないようです。
by am-bivalence | 2007-03-21 21:49 | 伝記 | Comments(6)