劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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screen45 琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。

 沖縄マニア必見! 
 ディープにも普通にも楽しめる、ゆるい雰囲気のオムニバス・コメディ
公式サイト

 今月初め、友人の企画したシーカヤックツアーに参加させてもらい、
沖縄に行っていました。
ツアー前夜、連れて行ってもらったコザのライブハウスで観たのが、
伝説の沖縄ロックンローラー、カッチャンのライブ。
その破天荒でちゃめっ気たっぷりのパフォーマンスには
爆笑、圧倒されました。
 この時、話題になったのが、カッチャンが映画で主演をしているということ。
その話題の映画がテアトル新宿で公開されたので、
観に行ってきました。
 人を食ったマニアックそうなタイトルですが、
意外?にも、普通に楽しめる映画でした。

 「See Me?」、「Happy☆Pizza」、「マサーおじいの傘」の
3話からなるこのオムニバス映画、
スタッフ、キャスト、ロケ地ともオール沖縄で固められており、
沖縄の人なら良く知っている著名人が多数出演しているそうです。
 映画冒頭の沖縄県産品の認定マークが誇らしげです。

 沖縄と言うと、青い海、白い砂浜にサンゴ礁といった
観光パンフレットに必ず出てくるような風景を連想しますが、
この映画には、そんなシーンはいっさい出てきません。
そこに出てくる風景は、見ればすぐ沖縄と判る、
沖縄独特の町並みや日常風景なのです。


 「See Me?」
 沖縄の清明祭(しーみー)という年中行事を題材に、
軽貨物、キノボリトカゲ、元気なおばあといった沖縄風物?を織り交ぜて
ゆるい雰囲気のコメディが進みます。
 ただのダジャレと思っていたタイトルが、一応ストーリーとも関連していたことが分かる
(というより、ダジャレで付けたタイトルからストーリーを思いついた?)
ファンタジックなエンディングは、沖縄のスピリチュアルな一面にも触れています。

 「Happy☆Pizza」
「See Me?」が現代のウチナーグチ全開で、
ヤマトンチュには所々解りにくいセリフがあったのに対し、
こちらは冒頭以外、セリフがありません。
このひねった演出が、全編に流れるオリジナルのラブソングを引き立てて、
いい雰囲気のラブコメディになっていたのですが、
最後のオチで、ただのコメディにしてしまったのがちょっと残念です。

 「マサーおじいの傘」
 70年代の糸満を舞台に、空手の達人といわれるマサーおじいと
いじめられっ子の少年の交流を描いた作品。
監督の少年時代の思い出と重なっているようで、
母のいない少年が近所のお姉さんに抱く淡い憧憬を描いたりしていて、
随所に他の2編にはない情緒が感じられます。
 沖縄に伝わるという
「意地ぬ出らぁ手引き 手ぬ出らぁ意地引き」
の格言と、決して闘おうとしないマサーおじいの姿は
争いを好まない琉球精神、反戦思想をも盛り込んでいるんですが。。。
まじめに映画に入り込もうとすると、
カッチャン演じるマサーおじいが現れ、
いかがわしげな仕草で、笑わせていきます。
監督がどこまで真剣なのか、測りかねるところが面白いです。
 瞳の温かさが妙に印象に残ったカッチャンのマサーおじいですが、
実在の空手家マサー文徳の逸話が盛り込まれているそうです。
実際のマサー文徳がどんな人だったのか、知りたくなりました。


 テレビの2時間ドラマみたいな邦画が多い中、
実験精神もある琉球カウボーイフィルムズは個性的で、
今後も映画を作り続けて欲しいと思います。
                 (☆☆(☆))
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by am-bivalence | 2007-11-20 23:20 | コメディ | Comments(0)