劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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screen48 4分間のピアニスト

 ラストのピアノ演奏がこの映画のアイデンティティー 公式サイト

 ピアニストを扱った映画はこれまでも幾つか観てるんですが、
実話を元にした「シャイン」や「戦場のピアニスト」が秀作だったのに対し、
完全なフィクションの「海の上のピアニスト」は
映像・イメージ先行で、リアリティーを度外視した分"作り物"感があって、
私としてはもう一つ入っていけない映画でした。
 ピアノを弾けない者にとってピアニストというのは
神がかり的な、何か崇高なものを内に秘めているように
イメージさせてしまうのでしょうか。
 監督のイメージから生まれたこの「4分間のピアニスト」にも、
そんな"作り物"感を感じてしまいます。

 リアリティーがないというのではありません。
ピアノ教師と囚人となっているピアニストの抱えているトラウマは
彼女らの人生、姿勢に大きく影響していますが、
お互いにそれを知ったからといって和解しあうわけでもありません。
彼女らのの関係はあくまで平行線です。
人間、そう簡単には変わらないのです。それが現実。
ハリウッド映画にはない、ヨーロッパ映画らしい描き方です。

 それでも、彼女らのトラウマが深刻過ぎて現実味がないのか、
どこか描写が表層的なのか、
”作り物のドラマを観ている”感を持ってしまうのです。

 ただ、映画のタイトルにもなっているラスト4分間のピアノ演奏、
このシーンは人によって賛否が分かれるようですが、
ここにこの映画のアイデンティティーが凝縮されていて、
私は良かったと思います。

(以下、ネタバレ)

 クライマックスの演奏はピアノ演奏という概念を超えた、自由奔放なものでした。
それはジェニーの自由の表現だったように思います。
ピアニストとして再起させようと裏で画策する養父への反発、
クラシック以外は低俗な音楽と決め付けて、
自分の型にはめようとするクリューガーへの反抗、
そういった想いを込めて、自分を解放するための演奏でした。

自由な精神を囚人が表現するというアイロニーも、
面白いんじゃないでしょうか。
           (☆☆)
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Commented by mellowww at 2007-12-15 21:53
これはゼッタイ観ます!DVDになってからかもしれませんが、
必ず観ます!

なぜ4分間なの?とか。
Commented by am-bivalence at 2007-12-16 01:27
mellowwwさんキーボードできるんですね。
羨ましい!
 映画の中では"4分間演奏"を2回やるんですが、
なぜ4分間かは予告編で少し察しは付くと思いますけど、
観てもらえれば分かります。

 ピアノ映画は他にも「ピアノレッスン」なんてありましたけど、
私は、「シャイン」が一番好きです。
モデルとなったデヴィット・ヘルフゴットはこの7月来日公演してたんですが、観に行けばよかった(T_T)。
Commented by mellowww at 2007-12-19 23:17
いやいや、キーボードできるなんてとんでもない。
エレクトーンが少し出来るだけなので、
今度はピアノを習いたいけど、勇気がないので、
キーボードで練習している次第です。。。

・・・なんかわかりにくい説明ですね(汗)

7月に来日してたんですか!
わたしも生で聴きたかったです。。。
Commented by am-bivalence at 2007-12-21 00:57
 私は楽器はほとんどダメなので、
エレクトーンでもピアニカ(笑)でも、キーボード楽器ができるのは
羨ましいです。
アコーディオンとかPCとか、いろいろ応用できそうだし(^^)。

 「シャイン」は良く行く近所の床屋のお兄さんも好きらしく、
コンサート行きたかったですね~と、
以前、二人でちょっと盛り上がりました。
by am-bivalence | 2007-12-05 22:36 | 人間ドラマ | Comments(4)