劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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カテゴリ:コメディ( 11 )

SCREEN123 ステキな金縛り

 三谷幸喜の最高傑作!?  公式サイト

 ここのところ私がよく利用するシネコン・TOHOシネマズは
シネマイレージ会員というものがあります。
会員になると映画6本観賞で1本無料で観られるほか、
映画の上映時間1分につき、シネマイレージなるものが1マイルつきます。
このマイル、6000マイル貯めると、1ヶ月間無料で好きなだけ映画が観られるという
(幾つか制約あり、写真参照)
映画ファンには夢のようなフリーパスポートが貰えるのですが、
これだけ貯めるには2時間の映画なら50本以上観る必要があります。
そんな物好き、そうはいないだろうと思っていましたが、
いました、ここに。
映画祭に通い続けたおかげで、1年足らずで6000マイル達成してしまいました。
 と言うわけで、発行してもらったパスポートがこれ。

f0126707_21311671.jpg

パスポートの有効な1ヶ月間、休日になると映画を梯子する日々が続きました。
あ~、忙しかった。

 「ステキな金縛り」もフリーパスポートで観てました。
しかも2回。2度も観たのは1回目が隣の客のマナーが悪くて、
印象が悪くなってしまったのと、やっぱり面白かったから。
 
 「ステキな金縛り」、封切前はタイトルからして面白くなさそう(失礼!)で
期待してなかったのですが、
実際観てみると、これがどうして、予想以上の出来でした。
これまでの三谷作品の中で一番面白いのではないのでしょうか。
何より笑いだけでなく、最後に泣かせるところがあってしっかり感動させてくれる。
今までの三谷作品と一線を画しているように思います。
(近いのは「笑の大学」かな?)

 井上ひさし氏の作品にも通じるのですが、
三谷幸喜氏のコメディは、どこかロジカルなところがあります。
論理的に議論を進める法廷ものは、三谷氏にはうってつけだったのでしょう。
今回も幽霊が見える人には、"3つの共通点"があるとか、
幽霊は現世では"ある事"ぐらいしかできないとか、制約があって
それが笑いを生んだり、泣かせる伏線になっていたりしてます。

ただ2回も観ると、展開が強引なところが4ヵ所ほどあるのに気付いて、
脚本は意外と苦労したんだなあと思ったりします。

 笑いは免疫力を高め、健康に良いそうです。
明るく、ハッピーエンドでスカッとできる映画を観るのも、
きっと体にも良いんじゃないでしょうか。
                 (☆☆☆)
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by am-bivalence | 2011-12-23 21:35 | コメディ | Comments(2)
どんだけ大阪好っきやねん!コテコテネタ連発の文化祭ムービー 公式サイト

 シリアスな映画ばかり観ていると、たまには気楽に笑える映画を観たくなります。
でも洋画のコメディって微妙なんですよねえ、日本人と笑いのセンスが違って。
下手なコメディ映画よりも、TVのバラエティの方がよっぽど笑えたりします。
 でもこの「さらば愛しの大統領」はちょっと観たくなりました。
なぜって、予告編で笑ってしまったからです。
爆弾処理で赤いコードを切るギャグや、記者会見で「そこの美しいあなた」と言われ
モリマンが立つギャグが、ツボにはまってしまいました。

 この映画、始まる前にこんな内容の観客への注意書きが出てきます。
  ”100%アホになって観てください"
  ”インテリのように観るのはかっこわるいです"
さすが、世界のナベアツさん!
インテリぶった映画マニアがあれこれ貶すことを予期して、
あらかじめ釘を刺してます!
うまいなあ。
そうおっしゃるなら、こちらもアホになって観させてもらいます!

 アホになって観ると この映画のネタ、私は全体の7割ぐらいは笑えました。
独立した大阪では軍隊は持たないけど、
世界最強と言われる大阪のおばちゃんを軍事利用するとか、最高です。
きっと米軍も極秘に研究しているに違いありません。
 世界のナベアツ氏の面白いのは、”アホになって”と言いながら、
たま~に、ギャグに知性を感じてしまうところ。(って、私だけ?)
予告編にもあった爆弾のどの赤いコードを切ったらいいか判らないギャグなど、
カッコはいいが意味不明なカタカナ用語を使いたがるファッション、デザイン業界などを
鋭く風刺していると思うのですが。。。

 一方で、この映画を観ているうちに、
以前どこかで似たようなスタイルの映画を観た気がしてきました。
 ストーリーなどあって無きが如き、ウケこそ命のネタ中心構成、
 低予算を逆手に取って、チープな作りで笑いをとるやり方、
 時折出てくる、好きな映画をまんまパクッ、いやパロッたシーン。。。
分かりました、高校生が文化祭で上映するような自主制作映画とおんなじです。
 途中冗長なところがあったり、思わせぶりな伏線があっさり片付けられちゃうなど、
正直言って映画としてはちとショボイ。。。

 おっと、インテリぶって、カッコわるいことを書いてしまいました。
この映画は、観終わっても何も残らないとかトンチンカンなことを言うよりも、
私の後ろの席にいた女子高生達のように、仲間と一緒にゲラゲラ笑って、
観終わったら「思ったより笑えた~」とさっぱりして帰って行くのが正しい楽しみ方、
なんです。
                      (おまけの☆☆☆)
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by am-bivalence | 2010-11-27 00:12 | コメディ | Comments(0)
f0126707_230478.jpg 夏が終わろうとしています。
暑い夏の日、ついエアコンに頼ってしまうような夏の日が続くと思い出すのが、
「サマータイムマシーン・ブルース」です。

 「サマータイムマシーン・ブルース」は2005年9月、に公開されたSFコメディ。
 ストーリーは、
とある夏の日、とある大学のSF研究会の部室で、
部員達が暑さのあまりキレそうになっています。
昨日うっかりリモコンを壊してエアコンが使えなくなり、
部室がサウナ状態なのです。
 そこに突然現れたのがタイムマシーン。
タイムマシーンがホンモノであることが判った部員達がやろうとしたことは。。。
昨日に戻って壊れる前のエアコンのリモコンを取ってくることでした。
 でもふとしたことで、過去を変えると世界が破滅すると聞いた部員達は、
元に戻そうと大騒ぎになって。。。

 「タイムマシーン ムダ使い」のコピー通り、
せっかくタイムマシーンを手にしたのに
昨日と今日を行ったり来たりしているだけというのが、
ばかばかしくて笑えます。
 ゆる~いギャグに加え、
お気楽で、無駄にハイテンションの部員が学生らしくて
アホだなあ~、と笑ってしまいます。
本広監督、よっぽどこのメンバーが気に入ったのか、
この後の「UDON」にはこの三バカトリオをカメオ出演させています。
 メインキャストに、大ブレイクする前の瑛太と上野樹里。
上野樹里は普通の女子大生をフツーに演じていて、
後の「のだめ」と同じ女優だとは全く気付きませんでした。

 最初の15分間に後の伏線がすべて込められていて、
「アフタースクール」や「キサラギ」のように
緻密でパズルのような脚本が好きな人には絶対お勧めです。
 感心したのは、タイムパラドックスをパラレルワールドのようなものを使わなくても
納得のいく形で解決していること。
数あるタイムトラベルSFで、これほど論理的に無理のない世界観は
ちょっとないのではないでしょうか。

 映画公開当時、エアコンのリモコンを持って行くと1000円になるというサービスをやっていました。
これを観に行く時、私も映画館にリモコンを持って行ってみました。
いや、1000円で観たいというより、
ほんとにそんなアホなイベントをやっているのか確かめたくて、です。
 チケットを買うとき、
「これで。。。」
と、そっとバックからリモコンを取り出すと、受付のおねえさんはくすっと笑って
「はいっ」と確かに1000円にしてくれました。

 この映画、元は京都の劇団「ヨーロッパ企画」の舞台劇です。
本広監督とヨーロッパ企画の上田誠が再びコンビを組んだ映画、
「曲がれ!スプーン」がこの11月に公開されるそうです。
これはちょっと期待、です。
 曲げたスプーンを持って行くと1000円で観れる。。。な~んて、ないですかね。


f0126707_2314633.jpg 映画が面白かったので関連グッズのクリアファイルを買っちゃいました。
カッパ祭って何かって?
それは映画を観て確かめて下さいませ。
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by am-bivalence | 2009-09-06 23:14 | コメディ | Comments(0)
 ただのホラ話と侮れないテーマを含む?  公式サイト

 fish storyとは、ホラ話のことだそうです。
ではこの映画のどこがホラ話かというと、
全く売れなかったパンクバンドの曲が37年後、地球を救っちゃうってこと。
音楽でどうやって地球を救うんだ?って思いながら観ていましたが、
確かにパンクの曲が世界を救っていました(笑)。

 「フィッシュストーリー」は「アヒルと鴨のコインロッカー」の組み合わせ、
原作・伊坂幸太郎、監督・中村義洋の第二弾。
「アヒルと鴨…」や「チーム・バチスタ…」と同様、
中村監督らしいコメディタッチの映画ですが、
「アヒルと鴨…」のような感動はあまり期待しないほうがいいです。
この映画はホラ話を成立させるため、説明に物語の大半を費やしているからです。
だから全体的にはアイディア勝負の単館系小作品といった印象になっています。
 でも、それはそれで楽しいですし、時代をまたがって語られる複数のエピソードが
最後にパンクバンドの演奏をバックにぴたり繋がっていく構成は
それなりにカタルシスがありました。

 この映画は言ってみれば、使い古された"ことわざ"一言で表せてしまいます。
それを言ってしまうと、なあんだと思われてしまうかもしれませんが、
単にそれだけではない深いものを含んでいるような気がします。
その辺りは、"以下ネタバレ"の後で。。。
                           (☆☆☆)

 <以下、ネタバレ>
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by am-bivalence | 2009-04-02 23:50 | コメディ | Comments(0)

screen107 罪とか罰とか

 大笑い満点です!  公式サイト

 「チェンジリング」のようなシリアスなドラマばかり観ていると、
たまにはおバカな映画で発散したくなります。
 という訳で観に行ったのがこの映画。

 「時効警察」シリーズを演出していた監督ということで、
観る前は同じく「時効警察」絡みの「転々」のように、
マニアックな脱力系コメディかと思っていました。
でも実際見てみると、しっかりギャグしていて、
かなり笑えるポップな正統派?コメディでした。
 タイトルの「罪とか罰とか」も、映画予告のように滑舌良く言うよりも、
鼻に掛かった女子高生の声で
 「罪とか~、罰とか~?」
と言うのが気分でしょう。

 この映画、大元は舞台劇だそうで、
一日警察署長が本当に丸一日署長として実務をしたら、
しかもムチャクチャにやったらどうなるかという発想から作られているようです。
殺人とか、警察権力とかをネタにしているので、基本はブラック・ユーモア。
 ブラック・コメディってリアル過ぎると、こんなことで笑ってしまっていいのか?と、
ある種の後ろめたさを感じてしまうんですが、
この映画のギャグはありえないナンセンスなものばかりなので、安心して?笑えました。

 映画としても凝った演出がしてあって、
「アモーレ・ぺロス」や「アフタースクール」のように時制や視点を入れ替えて、
同じ出来事を違って見せてギャグにしてたりします。

 まあ、ジョークをあれこれ解説する野暮は止めにして、望外に大穴だったこの映画、
デート・ムービーに使えるかはビミョーですが、肩の力を抜いて笑うのにはオススメです。

 あ、主演の成海璃子ちゃんが売れないグラビア・アイドル役だからといって
水着姿を期待してはいけません。
              (☆☆☆
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by am-bivalence | 2009-03-14 00:05 | コメディ | Comments(2)
 素朴な映画作りへの愛情が感じられるコメディ 公式サイト

 中学、高校の文化祭って、どこかしらのグループが
自主制作映画を上映してませんでしたか?
素人の学生が作る映画は、お金の無い分 知恵を絞って作ってあって、
予想外に面白いことがあります。
 私が中学の時、隣のクラスが「桃太郎」を8mmで"映画化"して上映したんですが、
鬼の住む宮殿と称して小田急・片瀬江ノ島駅を登場させ、
大ウケしていました。(ローカル・ネタですみません)
 「僕らのミライへ逆回転」を観ていたら、そんなことを思い出しました。

 「エターナル・サンシャイン」で斬新な映像表現を見せてくれたゴンドリー監督、
今回は映画作りの原点に返ったように、
アナクロな手法の映像表現を楽しもうというコンセプトです。
 磁気を帯びた男がレンタル・ビデオ屋のテープを消してしまい、
自分達で撮り直すってムリクリな設定も、
つまりは、手作り映画をやってみたかったから。
 宮崎駿監督は「崖の上のポニョ」で、
CG映像は面白くないと、手描きにこだわりましたが、
ゴンドリー監督も映像に個性が感じられなくなるCGに
飽きてしまったんでしょうかね。

 だから見どころは、手軽に映画のシーンを再現する工夫。
「ゴーストバスターズ」のすべり棒を滑り降り出動するシーンを
階段の手すりを使って代用したり、
古いフィルムのキズやちらつきを
換気扇と針金をカメラの前に置いて再現したり、
とてもアナログで手作り感いっぱいです。
できた映像はチープでも、映画作りを面白がっている雰囲気が伝わります。

 勝手リメイクを聞きつけて、著作権協会が法外な罰金を請求したり、
最新のDVDレンタル店には映画ジャンルが
「アクション」と「コメディ」の二つだけだったり、
著作権にやたらうるさく、出てくる新作はアクションかコメディばかりという
今のアメリカ映画への皮肉もちょっと効いています。

 ラストは下町人情も絡め、
「ニューシネマパラダイス」を彷彿とさせるようなシーンで、
監督の映画製作に対する愛情が溢れた一本でした。
                       (☆☆)
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by am-bivalence | 2008-11-28 19:33 | コメディ | Comments(0)
 三谷監督、最高傑作?  公式サイト

 コメディ映画を劇場で観るのは楽しいです。
どっと笑いが起こる雰囲気は、
野球を観に行ってヒットが出た時に湧き上がる歓声に似ていて、
みんなで楽しんでいる一体感を味わえます。

 三谷幸喜脚本のコメディは嫌いじゃないです。
監督作品の「ラヂオの時間」、「みんなの家」、「有頂天ホテル」
みんな観てますし(主にTVですが)、脚本の「笑いの大学」も、観に行きました。
シュチュエーション・コメディにこだわった脚本は、日本では稀有の存在です。
 でも、この「ザ・マジックアワー」を最高傑作と宣伝しちゃっていいんですかねえ。
あまり大見得切って失望させると、次回作で困ると思うんですけど。。。
 まあ、コメディですから。しゃれで受け流しておきましょう。

 ラジオドラマ、建築、ホテルとそれぞれの裏側を題材にしてきた三谷監督。
今回は映画なんですが、映画制作の裏側というより、
監督の好きな洋画のオマージュを作ってしまった感じです。
舞台の雰囲気は60~70年代の洋画そのもの、
「お熱いのがお好き」の名セリフがさりげなく言われたりします。
前作「有頂天ホテル」のキャラが出てくるのもご愛嬌。
出演者が豪華なのも特筆です。
 でも、ギャングのボスから逃れるためなら、映画撮影なんて大嘘つくより、
夜逃げしたほうがずっと簡単なような気がしますが。。。
映画撮影と偽ることを映画一本のストーリーとして引っ張るのは、
ちょっと苦しかったんじゃないでしょうか。
いつ嘘がばれるか、のハラハラ感より、
これだけ怪しげなのに、なんでこいつら気が付かないんだ、
のイライラ感の方がつのってしまうのです。
 まあ、コメディですから。。細かいツッコミは野暮でしょう。

 三谷監督得意のコメディは、さすが、相変わらず手馴れたものです。
冒頭で情事を弁明させられるシーンや、
ボスの前で偽デラ富樫がすごむシーンは笑わせてくれました。
 でも、最後まで観ると、前作よりちょっと笑いが少ないような。。。
やっぱり、イライラ感が笑いを邪魔しているような気がします。
最後の大仕掛けを使ったオチも、あまり意外性がなくて冴えません。
 まあ、コメディですから。。。って、そこはまずいでしょう。
                            (☆☆)
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by am-bivalence | 2008-06-14 01:01 | コメディ | Comments(2)

screen56 転々

 監督の嗜好がこじんまりとまとまった、妙に心地良い映画 公式サイト

 この映画の公式サイトURLは「tenten」でなく
「tokyosanpo」になっています。
東京散歩、ここがミソ。

 借金の取立人と、取り立てられる大学8年生の東京散歩。
彼らが巡る東京は、猥雑でサブカルチャーっぽい新宿だったり、
昭和の頃のような甘味処だったり。
 監督の趣味が表れています。
後半、ジェットコースターを乗りに行く遊園地は
豊島園でも後楽園でもなくて、花やしきです。
 出発地がちょっとおしゃれな感じがする吉祥寺よりも、
荻窪か高円寺辺りだったら更に完璧だったでしょう。
 
 そんな、のほほんとした東京散歩とともに語られるのが、
日常の些細なことをネタにした、ゆるい雰囲気の脱力系コメディです。
街で岸部一徳を見かけるといいことがあるとか、
島根に旅行した時、寒さのあまりラーメンが食べたくなって
町に一軒しかないラーメン屋に行った話とか、
カレーは一晩置いたものがおいしいとか、
日曜の最終バスの寂しさとか。。。
ゆるい。。。
ゆるいけど、つい、くすっと笑ってしまいます。

 これだけだったら中だるみしてしまうのですが、
映画に一本、緊張感を与えているのが
借金の取立人、福原が妻を殺してしまったという事実です。
 妻の浮気を知って思わず殺してしまった事を
自首しに行くのが散歩の最終目的なんですが、
自首する前に発覚してしまいそうになるハラハラ感が
飽きずに映画に常に注意を向けさせていて、うまいです。

 そして出色なのが後半、小泉今日子演じる
麻紀子の所に転がり込み、計らずも擬似家族を演じる様子です。
擬似のはずのに、アットホームなこの雰囲気が
不思議とほんわりと心地良いのです。

劇的などんでん返しがある訳でもなく、あっさり終わってしまうエンディングも、
落ちのないような小ネタを集めた、この映画らしいのではないでしょうか。
                       (☆☆)
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by am-bivalence | 2008-03-08 00:25 | コメディ | Comments(2)
 推理物としてはもうひとつだが、コメディ部分は楽しめる 公式サイト

 私の知人に一人、お医者さんがいるんですが、
いつも会うたびに一度は、勤務医がいかに薄給で
長時間労働させられているか、聞かされます。
 一般人のイメージと大分異なりますが、
「ブラックジャックによろしく」などを読むと、事実のようです。
(知人のお医者さんは、当直などで月に数日しか休みが無いらしく、
そのストレス解消に、貴重な休日を日本中遊び歩いています(笑)。)
 保険法の改正で、病院の倒産が増えてるという状況といい、
日本の医療はちょっとやばいことになってます。
 こんな日本に誰がした?、厚生労働省!

 あ、ちなみに、メタボリックシンドロームなる言葉を少し前によく聞きましたが、
あれは厚生労働省のキャンペーン。
 膨らみ続ける医療費を抑えるために、まずは病気を減らそうと、
成人病の元となる肥満を予防させようとしているそうです。
小役人の考えそうな、姑息な手段です。
 この映画にも、頭は切れても傲慢な役人を阿部寛が演じていて笑わせてくれます。

 「チーム・バチスタの栄光」、原作はまだ読んでいないんですが、
映画を観る限り、推理物としては"?"と思います。
最後の謎解きまで、犯人の手がかりとなるものが提示されませんし、
犯人の特定にも、医療の専門知識が必要です。

 推理よりも、この映画の一番の見所は、
田口と白鳥のコンビによるコメディ部分でしょう。
施術中の殺人事件というとシリアスなドラマを期待するでしょうが、
観た後振り返って最も楽しめたのが、二人の掛け合いでした。
その点は、予告編から受けるイメージを裏切りませんでした。
(もちろんドラマ全体はコメディではありませんし、
バチスタ手術のシーンも緊張感があってスリリングなんですが。)
 竹内結子演じる田口医師役は原作では中年男性だそうですが、
これを女医に変えたのは成功していると思います。
濃いキャラクターの白鳥と中年男がコンビでは、
脂ぎり過ぎて、暑苦しかったでしょうから。

しかし、冒頭とラストのソフトボールのシーンは
映画の流れとほとんど関係なく、不要だったのではないでしょうか。
                              (☆☆)
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by am-bivalence | 2008-02-16 10:30 | コメディ | Comments(2)
 沖縄マニア必見! 
 ディープにも普通にも楽しめる、ゆるい雰囲気のオムニバス・コメディ
公式サイト

 今月初め、友人の企画したシーカヤックツアーに参加させてもらい、
沖縄に行っていました。
ツアー前夜、連れて行ってもらったコザのライブハウスで観たのが、
伝説の沖縄ロックンローラー、カッチャンのライブ。
その破天荒でちゃめっ気たっぷりのパフォーマンスには
爆笑、圧倒されました。
 この時、話題になったのが、カッチャンが映画で主演をしているということ。
その話題の映画がテアトル新宿で公開されたので、
観に行ってきました。
 人を食ったマニアックそうなタイトルですが、
意外?にも、普通に楽しめる映画でした。

 「See Me?」、「Happy☆Pizza」、「マサーおじいの傘」の
3話からなるこのオムニバス映画、
スタッフ、キャスト、ロケ地ともオール沖縄で固められており、
沖縄の人なら良く知っている著名人が多数出演しているそうです。
 映画冒頭の沖縄県産品の認定マークが誇らしげです。

 沖縄と言うと、青い海、白い砂浜にサンゴ礁といった
観光パンフレットに必ず出てくるような風景を連想しますが、
この映画には、そんなシーンはいっさい出てきません。
そこに出てくる風景は、見ればすぐ沖縄と判る、
沖縄独特の町並みや日常風景なのです。


 「See Me?」
 沖縄の清明祭(しーみー)という年中行事を題材に、
軽貨物、キノボリトカゲ、元気なおばあといった沖縄風物?を織り交ぜて
ゆるい雰囲気のコメディが進みます。
 ただのダジャレと思っていたタイトルが、一応ストーリーとも関連していたことが分かる
(というより、ダジャレで付けたタイトルからストーリーを思いついた?)
ファンタジックなエンディングは、沖縄のスピリチュアルな一面にも触れています。

 「Happy☆Pizza」
「See Me?」が現代のウチナーグチ全開で、
ヤマトンチュには所々解りにくいセリフがあったのに対し、
こちらは冒頭以外、セリフがありません。
このひねった演出が、全編に流れるオリジナルのラブソングを引き立てて、
いい雰囲気のラブコメディになっていたのですが、
最後のオチで、ただのコメディにしてしまったのがちょっと残念です。

 「マサーおじいの傘」
 70年代の糸満を舞台に、空手の達人といわれるマサーおじいと
いじめられっ子の少年の交流を描いた作品。
監督の少年時代の思い出と重なっているようで、
母のいない少年が近所のお姉さんに抱く淡い憧憬を描いたりしていて、
随所に他の2編にはない情緒が感じられます。
 沖縄に伝わるという
「意地ぬ出らぁ手引き 手ぬ出らぁ意地引き」
の格言と、決して闘おうとしないマサーおじいの姿は
争いを好まない琉球精神、反戦思想をも盛り込んでいるんですが。。。
まじめに映画に入り込もうとすると、
カッチャン演じるマサーおじいが現れ、
いかがわしげな仕草で、笑わせていきます。
監督がどこまで真剣なのか、測りかねるところが面白いです。
 瞳の温かさが妙に印象に残ったカッチャンのマサーおじいですが、
実在の空手家マサー文徳の逸話が盛り込まれているそうです。
実際のマサー文徳がどんな人だったのか、知りたくなりました。


 テレビの2時間ドラマみたいな邦画が多い中、
実験精神もある琉球カウボーイフィルムズは個性的で、
今後も映画を作り続けて欲しいと思います。
                 (☆☆(☆))
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by am-bivalence | 2007-11-20 23:20 | コメディ | Comments(0)