劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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<   2007年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

スピルバーグ、何をプロデュースしていた?  公式サイト

 私、勘違いしていました。
全米で初公開1位となり好興行成績を上げたのも、
以外と一般の評判が悪くないのも、
CG技術でみせるリアルなロボットが凄いからとか、
実写映画向けにリニューアルされたドラマが良かったからとか、
いうわけではなかったようです。
 アメリカではアニメ版が昔から大人気だったので、
子供の頃アニメを見て育った若者が喜んで観ているから、らしいです。

 この映画は、ドラマがしょーもないからといって、
文句を言うのは的外れらしいです。
元々が、おもちゃを売るためのチィープなアニメだったんですから。
むしろ、元のアニメの設定をうまく消化して生かしていることを
評価するべきらしいです。

 あっという間に変形するCGのロボット達は、確かに良くできていますが、
のしのし歩いたり、ロボットなのにまばたきしながら話す様は、
「宇宙戦争」で見たリアルで巨大なメカ兵器というより、
「ロード・オブ・ザ・リング」のエント族がメカになったようです。
 ロボットが瞬時に戦闘機になって飛んでいくところなどは、
○クロスの○ルキュリーそっくり。

 さすがにアクションシーンとなると
俄然、スピード感が増してきて、大迫力ではあります。
カーチェイスなどは「マッドマックス2」を彷彿とさせます。
 楽しませてくれるのはそれぐらいです。

 スピルバーグ、どういうプロデュースしてたんでしょう。
久しぶりに大スカを引いた気分にさせてくれた映画でした。
                              (
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by am-bivalence | 2007-08-26 20:03 | SF | Comments(4)
 前半「夕凪の街」は佳作だが、後半「桜の国」は消化不良  公式サイト

 映画は前半「夕凪の街」と、後半「桜の国」の2部構成。
「夕凪の街」は原爆投下後、13年経った広島を舞台に
"原爆スラム"と呼ばれるバラック街で慎ましく生きる女性、
皆実が主人公です。
 夕方の土手を、靴を脱いで裸足で歩く姿が心地良さそうですが、
それも実は靴をすり減らさないためだったりします。
映画はクラシックとも見えるオーソドックスな演出で、
淡々と皆実の日々を追っていきます。

 この物語は彼女が受けた原爆症よりも、
被爆体験によるトラウマに焦点をあてています。
今でこそPTSDは知られていますが、当時はそんな
メンタルな問題は認識されていなかったでしょう。
原爆症以上に理解され難い苦しみを、皆実はずっと内に秘めています。

 皆実が苦しまされるのは、自分が生き残っている事への負い目で、
"誰かに死んで欲しいと思われたのに生きてる"
という言葉が胸につまります。
 皆実親子の銭湯での場面、銭湯にいる人たちの多くが
ケロイドを持っているのをまのあたりにして、
"不自然に、誰もあのことを触れない"
というのが、被爆者の心の傷の深さを思わせます。

 後半の「桜の国」は現在を舞台に、皆実の姪である七波が主人公。
いつも元気な七波ですが、彼女も人に言えない心の傷を持っていたことが、
物語が進むにつれ明らかになってきます。
その傷は結局、母やお祖母さんの被爆による傷が遠因になっているのですが、
そのことが、原爆という大罪が現在にも影を落とし続けていることを教えてくれます。

 ただ、「桜の国」の部分は物語が消化不良ぎみのような気がします。
被爆2世の問題を扱うことがデリケートだったのか、
物語は七波が父親を尾行して広島に行き、
図らずも自分のルーツを見つめ直すことがメインで、
七波のもつ傷や、被爆2世の問題は軽く触れているだけのように見えます。
 最後の父親の回想シーンで、七波が若い頃の両親を見つめる演出も、
なぜ聞いてもいない親達の物語を七波が知るのか説明がなく、
中途半端です。
 前半、こころを揺さぶられただけに、現代部分の物足りなさが残念です。
                                   (☆☆
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by am-bivalence | 2007-08-22 00:36 | 人間ドラマ | Comments(2)

intermisson7 ルール

 私は映画を観ると必ずパンフレットを買う主義です。
パンフレットは、その映画が公開中に映画館でしか買えないのが
マニア心をくすぐるからというのもありますが、
パンフレットを読むと、その映画をもっとよく理解できるからです。
 ただこの頃は、映画館で観る映画が増えるのに従い、
部屋にパンフレットが溢れ始め。。。
 最近は、パンフレットを買う映画を選ぶようになっています。

 去年、貯まり過ぎたパンフレットを整理していて、愕然としたことがあります。
5~6年前のパンフレットを見ても、
どんな映画だったのか、思い出せないものがあるのです。
中には観た覚えの無い映画まであります。
 あれ?
私の頭の中にも消しゴムが??

 どうも、印象の強い映画はとにかく、
どうでもいいような映画ほど、私の貧弱なメモリーから
あっさり消えていくようです。

 だから、観た映画は全て、感想を書き留めておくことにしました。
全ての映画の感想を文章化するという負荷を科すことで、
暇に任せて際限なく映画を観て回るのにも、
抑制が効くのではないかということも期待して。。。
ただ、人に説明するつもりで書かないと、なかなかちゃんとした文章にならないものです。
 これがこのブログを始めた動機です。


 そんな訳で、このブログを書くには、自分の中に幾つかルールがあります。

 1)映画館で見た映画だけ、感想を書くこと
 2)映画館で見たものはつまらなかったものでも、全て書くこと
 3)感想をまとめるまで、次の映画は観ないこと

また、
映画館で観たものを端から書くからには、
 順番にscreenナンバーを付けていこう、

映画を観終ると、こんな映画だったと総括的な印象が残るものです、
 それをサブタイトルにしよう、

感想を書きとめるのが目的なので、ストーリーの説明は省いて、
 代わりに公式サイトをリンクしておこう、

感想を書くのに別の映画や、読んだ本のことを引用したりすることもあるでしょう、
 そんな映画、本は、参照映画、参照文献として書き留めておこう、

映画の感想だけで"間"が持たなければ、
 「intermisson」として何か映画にまつわる話でも書こう、

 こんなふうに今のスタイルが出来ました。


 それと、
ネガティブな感想を書いてあっても、実は面白かったりする物もあるので、
良かった度合いも☆の数で付けておくことにしました。
 ☆の付け方は適当のようですが、一応基準があります。
5段階で基準は、その映画をあとどのくらい観たいか、によります。

  ☆: たぶん、もう観ない
  ☆☆:テレビで放映されれば、観直してもいい
  ☆☆☆:レンタルされたら、もう一度じっくり観直してみたい
  ☆☆☆☆:DVDを買ってコレクションしたい秀作
  ☆☆☆☆☆:映画史に残る名作

ん~、やっぱり、適当か。(^^;)
 観終わった瞬間に五つ星を付けたくなるような新作映画は、
未だにありません。
 さて、いつの日かそんな映画に出会えるのでしょうか、
映画館通いは続くのでした。
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by am-bivalence | 2007-08-22 00:22 | 映画鑑賞 | Comments(0)
 人間に対する冷徹な目が子供向けを越えているが。。。  公式サイト

 隠れた傑作と評判の高い、
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」
の原恵一監督が5年かけて製作したこの映画、
やはり評判が良さそうので、子供だらけで保育園状態の映画館で観てみました。

 この映画、ジブリ作品のように映像が美しいとか、
「アキラ」や「メモリーズ」のように、リアルに動く絵で
高いアニメーション技術を見せるとか、いう訳ではありません。
 プロットも子供が異生物と出会って交流するという構図は
「E.T.」以来、いくらでもあります。
20年以上前の「遠い海から来たCOO」などは、
なぜか主役の名前も同じです。
 それでもこの映画が他と違っている点を挙げるなら、
人間の現実を包み隠さない、ペシミスティックなまでの描写でしょう。

 物語中、子供の間では、いじめや仲間外れのような嫌がらせが
日常茶飯事のように行われています。
主人公 康一も、最初はいじめの仲間に加わっていたりします。
 一方でいじめをただ描くだけでなく、いじめられっ子にも
暗い雰囲気とか、いじめられても反撃しないとか
いじめられ易い理由までも描写したりしています。

 人間の嫌な面は子供社会だけではありません。
クゥは康一の家で隠れて生活していますが、マスコミに嗅ぎつけられ報道されると、
多くの人間が本人や周囲の迷惑を考えずに
クゥちゃんと呼びながら追い掛け回します。
 それはまるで多摩川のタマちゃん以降、
数々の○○ちゃんを追い掛け回す人々を見るようです。
 そんな身勝手な人間を描く一方、
上原一家がクゥを守ろうとするのも、友情を交わすのも
また、人間の一面であるのが救いです。
(ただ、いざという時に最も頼りになったのは犬の"オッサン"だけでしたが。)

 クゥは名前を聞かれても、人間に名前を教えようとしないことから、
クゥのモデルとして、"最後の純粋なアメリカ先住民"イシも取り入れているようです。
自然の中で育ったクゥが、仲間が全ていなくなり、異文化の中で暮らすのは
イシと共通な点が多くあるからでしょう。
イシも礼儀正しく、紳士的な人柄だったようです。
 クゥははっきり「ウソをつくのは人間だけだ」と当然のように言います。
クゥの「河童はウソはつかねぇ」というセリフは、
昔良く知られた、アメリカ先住民のセリフと重なります。

 シリアスな面ばかり取り上げてしまいましたが、
康一とクゥの過ごす夏休みは、楽しく、いい思い出となるもので、
夏休みに子供達が観るにはふさわしいアニメでしょう。
 ただ最後、クゥが行きたがっているからといって、
誰ともわからない相手にクゥを宅配便で送ってしまうのは
上原一家、ちょっと無神経すぎないでしょうか。

 冒頭から、クゥのお父さんが殺されるような残酷な場面や、
いじめを包み隠さず描写するなど、
子供向けアニメの枠を超えていてるようですが、
やっぱり対象は子供達であって、
大人ものめり込んで楽しめるかというと、ちょっと辛い気がします。
                               (☆☆)


参考文献:「イシ-北米最後の野生インディアン」
           シオドーラ・クローバー著 岩波現代文庫
   白人社会と接触を避けて暮らしていたアメリカ先住民
  ヤヒ族最後の生き残り、イシの実話。
  ヤヒ族は本当に親しい者にしか実名を明かさない風習があり、
  彼の呼び名、イシは名前でなく人間という意味だそうです。
   一族最後の一人となったイシが白人社会に現れて、
  亡くなるまでの数年間の記録ですが、
  前半のアメリカ西部での先住民迫害(というより虐殺)の歴史が凄まじく、
  その様はまさに人間狩りです。
   頭皮を剥いでいたのは先住民ではなく、白人であったことが判ります。
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by am-bivalence | 2007-08-16 21:30 | アニメ | Comments(2)
 だんだん観るのがツラくなってきたシリーズ5作目  公式サイト

 ハリー・ポッター・シリーズも先月ついに、最終巻が出て話題となりました。
ニュースの数日後、近所の紀伊国屋で最終巻を見かけ、
ほんとに世界同時発売だったんだと、ちょっと驚きました。
 シリーズ完結で作品の評価も定まってくるんでしょう。
私は一巻を途中まで読んで挫折してますけど。。。

 映画も5作目になり、完結まであと2作、
事態は徐々に悪くなっていく予感を感じさせながら、進んでいきます。
オープニングはホラー映画のような演出。
映像も「アズカバン~」以降定番になった、ダークな色調で、
アンブリッジ先生のピンク以外、色が無いような映像が全編を覆っています。

 今回みどころは、アンブリッジ役のイメルダ・スタウントンでしょう。
いい年して全身ピンクの服で少女趣味を引きずりながら、
やることは陰険なおばさんを、存在感たっぷりに怪演しています。
これだけ見事に憎まれ役を演じたら、子供達に嫌われて
イギリスの街を歩けないんじゃないかと、心配になります。
 これに刺激されたのか、トレローニー先生役のエマ・トンプソンも、
スタウントンとの競演シーンで、哀れなトレローニー先生を
これまた熱演しているのが面白いところです。

 クライマックスのヴォルデモートとの対決は、
まるでスターウォーズのヨーダとデュークー卿のフォース戦のようです。
もう少し新鮮味を感じさせてくれたら良かったんですが。
 
 「炎のゴブレット」ではヴォルデモートを復活させるのに
なぜ、あそこまで手の込んだことをするのか、
ストーリーの中心となる部分が最後まで疑問でしたが、
今回もなぜヴォルデモートがあんなものを手に入れたがったのか、
欲しがっているものの正体が明らかになっても(というか、いっそう)、解りません。
 端的に言ってしまえば、プロットを無理やり
ミステリー仕立てにしているように見えてしまうのです。
これは映画のというより、原作の問題なんでしょう。

 今回で、孤立しがちなハリーの数少ない希望が打ち砕かれてしまいますが、
そのことが今後ハリーにどう影響していくのか、いかないのか、
期待して、いいんでしょうか。
そこが登場人物たちを単なるコマとしか扱っていないかどうかの
分かれ目のような気がします。

 毎回、期待させてはストーリーの核心部分を先送りしている、
そんな繰り返しに、だんだん観るのがしんどくなってきました。
 数少ない大作ファンタジー映画なのですから、予算もいっぱいあるんでしょう、
もっとがんばってほしいものです。
                    (☆
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by am-bivalence | 2007-08-06 22:38 | ファンタジー | Comments(8)
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by am-bivalence | 2007-08-02 22:22 | 人間ドラマ