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劇場で観た映画の覚え書き


by am-bivalence
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 ここ1,2年、TVアニメをチェックし始めました。
今TVアニメはエライことになっています。
制作されている本数が尋常じゃありません。
例えばAnimate HPによるとこの冬の新作アニメは短編含め45本、
春夏秋冬1クール毎にいつもこの位のペースで次々とアニメが作られています。

 今のアニメは何を基にしているかで4系統に分かれるようです。

 1.コミック原作もの
 雑誌に連載中のマンガをアニメ化したもの。
人気マンガとのコラボなのでストーリーは面白いのですが、
連載中なので完結しないw。
昔だとアニメ版なりに完結させたりしたのですが、
今は「これで終わり?」的エンディングは当たり前のようです。
後はマンガを読んでね、ってこと...

 2.ゲーム原作もの
 ネットゲームとコラボして制作されたもの。
ゲーム会社の潤沢な資金のおかげか、作画は綺麗なのですが、
つまらないものが大半。

 3.ライトノベル原作もの
 人気のラノベをアニメ化。
ストーリーはそれなりに面白いのですが、
ロリコン、シスコン等々、オタクのリビドーが臆面もなく出る事があって、
一般人はちょっと引く部分があります。

 4.オリジナルアニメ
 アニメスタジオがストーリーから独自に企画制作したもの。
制作側の熱意が高く、面白いものが多いです。


 TVアニメが量産、放送される構造は興味深いのですが、
それはまた別の話。
 これだけ数が多いと、多くのアニメファンは総てを観られず、
1,2話見て選別するようです。
 2018年新作で私が全話観て良かったものを5本選んでみました。

「宇宙より遠い場所」
女子高生4人がひょんなことから知り合って、南極に行こうとするオリジナルアニメ。
バカみたいな一途な情熱で突き進む若者の話は好きです。
このアニメは「友達って何?」が大きなテーマになっていて、
それが分かっていないと第5話のエピソードなどは唐突な感じがします。

「ゆるキャン△」
 キャンプ場などで知り合あった女子高生がキャンプ・ライフを満喫するコミック原作アニメ。
ソロキャンプ、冬季キャンプなど、やっていることは意外と中上級者ですが、
ただ野外で食事し、まったりするだけのキャンプです。
野遊びや旅のためのキャンプではなく、
キャンプしたいがためのキャンプがいいです。
これを観ていたら無性にキャンプしたくなりました。

「3月のライオン 第2シリーズ」
孤独な少年棋士が下町の姉妹に知り合い、人間性を取り戻していく物語。
 第2シリーズはいじめを全面的に取り上げていて、かなり重い内容になっています。
前半は観るのも辛いく、涙なしでは観られないのですが、救いはあります。

「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
 「Just Because!」の鴨志田一原作、ラノベアニメ。
やはり鎌倉の高校を舞台にした青春学園ものですが、
この原作、西尾維新「化物語」の構造をSF仕立てに換骨奪胎したものですね。
 ・主人公が巻き込まれる超常現象:怪異→思春期症候群
 ・主人公を最初の超常現象に巻き込み、やがて恋人になるツンデレヒロイン:
   戦場ヶ原ひたぎ→桜島麻衣
 ・主人公に助言し自身も超常現象に巻き込まれる女友達:
   羽川翼→双葉理央
 その他、超常現象に巻き込まれるのは女子ばかり(いずれ咲太ハーレムと呼ばれる?)など、
共通点を探すのも面白いかと思います。
 ともあれこの作品、会話が軽妙かつ巧妙で魅力の一つになっています。

「色づく世界の明日から」
 子供の頃の体験から色覚を失くしてしまった少女が、
現在の長崎を舞台に成長する学園ファンタジードラマ。
 とにかく作画の綺麗さはトップクラス。
特にヒロインが世界をモノクロでしか感じられないことと対比するため、
色彩設計が素晴らしく、長崎の日常風景が美しく描かれています。
OPテーマ曲「17才」もかなり気に入っています。
 ヒロインが色彩を取り戻せるよう希望的エンディングを用意していますが、
やはりこれは悲恋ではないでしょうか。

 他にも
「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」
「ひそねとまそたん」
「メガロボクス」
「ゴールデンカムイ」
「刻々」
「はねバド!」
等々面白いものはあったのですが、また時間があれば。

# by am-bivalence | 2019-01-27 11:50 | アニメ | Comments(0)
 スノーデンと、アイヒマンと、人間の尊厳 公式サイト

 元CIA職員エドワード・スノーデンがアメリカ国家安全保障局(NSA)やCIAが
国民全てのネット、メール、電話を盗聴傍受していることを暴露したスノーデン事件。
全市民の通信を傍受し情報を抜き取る、それはまさに「ダークナイト」のクライマックスでバットマンが行った事を現実にアメリカ政府が行っていることになります。
しかもこれはアメリカだけでなく日本を含む世界中で行われているといいます。

 「シチズンフォー」はこの事件を扱ったドキュメンタリー映画ですが、
この映画のすごいのは、事件が公になる前スノーデンが暴露のためにジャーナリストと接触するところから撮影されている事です。初めて香港のホテルでスノーデンとグリーンウォルドらが話し合う時、スノーデンの盗聴、盗撮に対する極度の警戒ぶりに驚かされます。
彼の話を聞くにつれ、グリーンウォルドやポイトラス監督も疑心暗鬼になっていくところなど、スパイ映画さながらの緊迫感を感じさせます。

 シチズンフォーとは、スノーデンがポイトラス監督に接触するために使ったコードネームだそうです。スノーデン以前に同様な告発をした人物が3人おり、4番目の市民という意味を込めたといいます。
 この暴露でスノーデンはスパイ罪に問われ、アメリカに戻れずロシアに一時的な亡命の身になりました。
彼は祖国の裏切者なのでしょうか、真に国を憂いた愛国者なのでしょうか。
いや、彼は国家の非人道的逸脱に疑問を抱き、人間としての良心に従っただけなのではないでしょうか。

 罪を問われるスノーデンを見ていて、アイヒマン裁判を思い出しました。
「ハンナ・アーレント」や「アイヒマンショー」として映画にもなっている元ナチス親衛隊アドルフ・アイヒマンの裁判です。
 アイヒマンは強制収容所へのユダヤ人輸送を指揮し何百万人も死に追いやった人物で、モサドに捕えられイスラエルで裁判にかけられました。
元ナチス親衛隊員がどれほど冷酷で狂信的な人間か世界が注目するなか、現れたアイヒマンはいたって平凡な人物でした。アイヒマン自身は反ユダヤ主義では無かったといいます。彼は受けた命令をただ官僚的に粛々と実行したのでした。
彼を見たハンナ・アーレントはアイヒマンを「悪の凡庸さ」と評し、命令により誰でも彼と同じ行動を取りうることを指摘します。
 これに対し、スノーデンは非人道的命令をアイヒマンとは真逆に拒否する行動に出たのです。
これはなかなか出来ない事ではないでしょうか。
一般人のネットのやり取りを監視するのと、ホロコーストのような虐殺に加担するのとは次元が違うとも思われるかも知れませんが、いずれも権力によって人の尊厳を踏みにじるという点では同じです。

 組織の命令で非情な行動を要求される、これは組織の中にいる人間がしばしば陥るジレンマです。
非人道的な命令にも組織の論理に従って行動するか、自身の価値観で行動するのか。
組織に従っても、自身の価値観で行動しても、罪を問われるなら、
私達はどうするでしょうか。
# by am-bivalence | 2016-07-10 00:45 | ドキュメンタリー | Comments(0)